富士チャレンジ2016(100km)(スタート〜80km 編)
パーンという音と同時に、前の方から順に動き始めました。
誰かが、「安全第一で!」と言ってスタートしました。
オープニングセレモニーでも「危険を感じたらリタイヤする勇気も必要です」という話がありました。
ケガをしたら全てが台無し。
本当にそう思います。
気をつけて、気をつけて・・・
ローリングスタートなので、1週目は追い越し禁止です。
・・・しかし、逆に人が密集している分「接触の危険」はあります。
第1コーナーが近づくと、あらゆる方向から「ブレーキ!」と掛け声がかかります。
自分も「ブレーキ!」と叫んでからブレーキング。
やはり、雨のせいで、簡単には減速しません。
今日は早めの対応が必要だと、再確認しました。
第1コーナーを抜けて、下り坂。
まだ1週目なので寒いですが、2周目以降は体が温まっているので、寒さは気にならないでしょう。
下りが終わってコカ・コーラコーナーの辺りは平坦。
その後、アドバンコーナーは上り坂。(後半はこの坂で、苦しめられます)
再び下ってからダンロップコーナーを曲がって、長い上り坂。
上りが終わって、最終コーナーを曲がれば、長いメインストレート。
これで、1周です。
1周目は8分台前半。
そして、2周目。
ここからが勝負、「追い越しあり」の、本当のスタートです。
・・・とは言っても、1周目も2周目も大変さは、さほど変わりません。
2周目、3周目は7分台。
ストレートで、列車に乗れた分、1周目より速いです。
目標タイムは、3時間15分です。
8分30秒/周〜9分00秒/周ペースでOKなので、7分台は明らかにオーバーペースです。
しかし、この時は「雨」ばかりに気を取られていて、「ペース」については考えていませんでした。
雨でサングラス(度付き)もサイコンの画面も濡れていて、小さい文字がはっきりしません。
さすがに速度は分かりますが、距離のような小さい表示は読み取れませんでした。
そのうち、自分が何週目を走っているのか、わからなくなってしまいました。
4周目~10周目、8分台
後から計算すると、10周目までの平均タイムは8分10秒/周を切っていました。
3時間を切るペース・・・速すぎます!
11周目、8分台後半。
上りで抜かれる頻度が高くなってきました。
「ちょっと、キツくなってきたな・・・。」
疲れて来ると、残りの距離が気になってきます。
「もうすぐ半分くらいかな?今、何kmだろう?あと何周?・・・んー、やっぱりサイコンがよく見えない・・・。」
グッとサイコンに目を近づけてみました。
現在52km。
「えぇ!もう半分過ぎてる?!思ったより進んでる!」
ちょっと元気になりました。笑
12周目~15週目、8分台後半。
まだ8分台をキープしていますが、脚は、きつくなってきています。
ダンロップコーナー後の長い上りだけでなく、アドバンコーナーの短い上りも、きつくなってきました。
「なぜ、なぜ進まない?!なぜ、きつい?!」
このアドバンコーナーは、目の錯覚なのか、見た目が坂っぽくないので、精神的にやられます。
16周目~18週目、9分台
とうとう9分台/周に突入しています。
具体的にペースを把握していたわけではありませんが、更に遅くなっている事は、分かっていました。
この頃、上りの途中で「すね」が攣りそうになりました。
初めての経験です。
「えー!こんなところ、攣るの?!」
脚が攣るのは、水分不足が原因
と、何かで読んだ覚えがあったので、すぐに水分を取りました。
その後、ごまかしながら走ったら、何とか危機を回避できましたが、疲労はピークを迎えつつありました。
厳しい状況下で、残り4周回・・・。
簡単にはゴール出来ません。
(80km~ゴール編に続く)